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村上 公一 さん

がんの疑いがあると知った時、「自分が取り乱してはいけない」と思った

僕がCMLだと診断されたのは2007年3月、36歳の時で、きっかけは会社の定期健診でした。健診を受けた病院から電話がかかってきて、「すぐに来て下さい」と言われたので行くと、検査の結果、白血球数と血小板数が異常に多かった、との話がありました。その時は、CMLではなく血小板増多症という比較的経過の良い病気が疑われていたようで、先生は「多分大丈夫だと思いますが、一応大きな病院で診てもらって下さい」と言われました。それで、自宅の近くの大学病院へ再検査を受けに行ったのです。
大学病院へ行く時に、不安は全くありませんでした。というのも、その前年の健診では胃のポリープ、前々年には不整脈を指摘されていて、それぞれ精密検査を受けたところ、大したことはなかったからです。だから、「今年も大丈夫だろう」という気持ちで心電図、レントゲン、エコー、骨髄検査を受けました。問診で「家族や親類に、がんにかかった方はいらっしゃいますか?」など、がんに関する質問をいろいろと受けて、「何でがんのことをこんなに聞かれるんだろう?」と疑問に思いましたが、健診先の先生から「多分大丈夫」と言われていたこともあって、まさか自分にがんの疑いがあるなど、考えもしませんでした
検査結果が出る日は仕事を休めなかったので、代わりに妻に病院へ行ってもらいました。仕事が終わって家へ帰ったのが夕方5時頃、それまで検査のことはすっかり忘れていて、ドアの前で思い出しました。ドアを開けたら子どもが二人、いつものようにテレビを楽しそうに見ていて、妻はキッチンで料理をしていました。それで、妻に「検査の結果、どうだった?」と聞いたのですが、なぜかこちらを向かず、何も言いません。
「あれ、聞こえなかったかな?」と思って側へ行き、「検査どうだった?」と、もう一度聞きながら顔を見ると、目に涙がたまっていました。「えっ、何?」と思っているとファイルを渡されて、見ると「白血病」という文字がドンと目に飛び込んできました。「えっ、これ?」と指差したら、妻がこくりとうなずいて…。
その時は、自分が取り乱してはいけないと思いました。衝撃は大きかったのですが、近くに子ども達がいたし、妻にも男として泣き崩れた姿は見せたくない、と思ったんです。だから、咄嗟に「大丈夫だよ。もしかしたら間違いかもしれないし」と話していました。実際、気持ちの半分くらいは「誤診だろう」と思っていました。白血病なんていう病気になれば、普 通は疲れやすいとかめまいがするとか、何か症状がありそうなものなのに、体調は絶好調でしたから。

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